介護レクリエーションにおすすめの「うちわ卓球」

介護やリハビリ、デイサービスなどの現場において、高齢者で体があまり自由に動かない場合でも楽しめるレクリエーションはさまざまあります。中でも「うちわ卓球」は、用意するものも少なく特別な力も必要ないので、簡単に遊べてちょっとした運動にもなるレクリエーションです。
ここでは、「うちわ卓球」についてやり方や用意するもの、ゲームの流れを解説します。
うちわ卓球とは?
「うちわ卓球」とは、その名の通りうちわを使った卓球のことです。明確なルールなどは無いものの、本来はうちわをラケットに見立てて、机やネット代わりになるものなど身近なものを使い、卓球とほぼ同じルールで行われています。
一方で、介護やリハビリなどにおける「卓球うちわ」は、体を動かしにくい高齢者でも参加できるように、ピンポン玉を打ち返すのではなく、うちわで扇いでピンポン玉やその代わりになるものを転がすゲームとして行われることが多いです。
腕の力が強く無くてもできるゲームですが、うちわで扇ぐ動作やピンポン玉に反応するために体を動かすことで、腕の筋肉や座位のバランスを鍛える効果が期待できます。座った状態のまま行うので、無理をせず楽しみながらリハビリとして活用できるゲームです。
うちわ卓球をするために用意するもの
うちわ卓球に必要なものは主に以下の通りです。
1. レクリエーションに参加する人数分のうちわ

うちわの形やサイズなどに決まりはありませんが、街中やイベントなどで配られている一般的なものなど、簡単に入手できるものを用意しましょう。
2. ピンポン玉、もしくはその代わりになるもの(ティッシュなど)

今回紹介するレクリエーションでは、うちわで扇いで動かせるものであれば玉として使うことができます。卓球に使われるピンポン玉が用意できない場合は、ティッシュなど、風で動きやすいものを代用するとよいでしょう。
3. 卓球台の代わりになるテーブル

卓球うちわではピンポン玉などを転がすためのテーブルが必要です。参加人数にあわせて適切なサイズのものを選びましょう。必要に応じて2つの机をくっつけて使用するのもよいでしょう。
うちわ卓球の所要時間や参加人数
- 参加人数2名~4名、またはそれ以上
- 所要時間10分程度
参加人数に決まりはありませんが、対戦相手が必要なゲームなので2名以上は参加することになります。必要に応じてチームを作ったり、トーナメント形式にするとよいでしょう。
また、1試合につきかかる時間も特に決まりはありませんが、たとえば5点先取などとした場合は目安として10分程度になると考えられます。
うちわ卓球のゲームの流れ
まず、テーブルを囲んで椅子をおき参加者に座ってもらいます。テーブルは半分に分けて考え、それぞれ参加者が座っている側を自分の陣地とします。テーブルの4辺を囲んで座る場合は、各々が座っている辺を陣地にするとよいでしょう。必要に応じて、机にテープやマスキングテープを貼るとより分かりやすくなります。

開始の合図と一緒に、審判がピンポン玉(ティッシュ)を机に投入します。それぞれうちわで扇いで玉を転がします。転がってきた玉をテーブルの上から落とさないようにしながら、相手の陣地へと転がします。自分側の陣地でボールが落ちたら相手の得点となります。

これを、どちらかが先に決めた目標点数に届くまで繰り返します。なお、基本的には以下のようなルールを設定して、トラブルが起きないようにしましょう。
【ルールの例】
- ボールにはうちわや体で直接触れない。
- 椅子から立ち上がってはいけない。
- 他の人にぶつかってはいけない。
うちわ卓球のその他のアイデア
ここまで紹介したうちわ卓球は「うちわで扇ぐ」レクリエーションですが、身近な物とうちわを使った卓球にはほかにもさまざまなアイデアがあります。
たとえば、お手玉をすくって投げるようにして行ううちわ卓球もあります。お手玉であればピンポン玉の様に机ではねることがないため、素早い動きを必要とせずに行うことができます。お手玉は、ペットボトルのキャップなどより身近な物でも代用できます。
まとめ
うちわ卓球は、身近なものですぐに行うことができることや、参加のハードルが低いこと、ルールを自分たちで作りやすいことが利点です。介護やリハビリの現場では人によって体を動かせる範囲や能力に差があるため、できるだけ多くの人が楽しめるようなルールを考えてみるとよいでしょう。
